第12話 休学してわかったこと

7月。息子が休学して自宅に戻ってきた。

まずは生活リズムの立て直し。
毎日同じ時間に寝て、起きる。これだけ。

休学前は「頭痛い…」が口ぐせで、
病院ではストレートネックが原因と言われて薬も飲んでいた。
でも帰ってきた瞬間、頭痛ゼロ。薬も不要。
環境パワーは偉大！

一緒に暮らしてわかったこと

ただ、一緒に生活してみて気づいたこと。
会話のテンションが低い。
夜中のトイレが間に合わない。
お腹はいつもゴロゴロ（便秘）。
これはもう、メンタルとフィジカル両方チェックするしか。

泌尿器科 → 異常なし。
メンタルクリニック → 「適応障害っぽいですね」
内服をすすめられたけど様子を見ることにした。
（できれば飲ませたくなかった）

復学まで時間はたっぷりある。
私「バイトでもしたら？」
息子「マックいいかも」
理由：マックが大好きだから🍔

いざ、人生初のバイト面接！
なのに帰りが遅い。

私「何してたん？」
息子「終わってからハンバーガー食べてた」

いやいやいや。
面接の後に店内で優雅に食事するやつおる？
普通、結果わかるまで落ち着かんやろ。
私はドキドキ、息子はモグモグ。温度差。

先方に息子の奇行がバレることなく
無事採用！

敬語は怪しい。
気は利かない。
ちょっと鈍臭い。
しかし、マック愛はピカイチ。

店長さんも先輩方もめちゃくちゃ広い心で息子のことを受け入れてくれてた。

8月からは週4〜5でバイトに入るように。
朝から夕方まで働いていたので
生活リズムも完全復活！

あれだけ暗かった日々が嘘みたいに
どんどん元気になっていった。

久々に見た。
あの明るい息子の顔。

アルバイトの給与は、というと
多い時で月10万円ぐらいあった。
日に日に増えていくガンプラの箱。
それは、まあ良かった。
ショーケースのガンプラはぎゅうぎゅうになっていたが。

しかし、
ゲームに多額の課金をしていた。
休学のきっかけともなった諸悪の根源、ゲームにだ。

知らなかった。
夫が明細を見ていた時に気づいたのだ。
色々調べていくうちに何万円も課金していることがわかってきた。

自分で稼いだお金だから
とやかくいうつもりは無いが、
ほぼゲームをしない私からすれば、課金はただの無駄。

とはいえ、私も譲歩して、月に１万円ぐらいまでにしよう、
課金する時は事前に親に申請しようと息子と約束した。

合意の上で決めた、
しかしすぐに約束は破断。

多い時では月に５万円以上もこっそり。

私はブチ切れた。
こんなに簡単に約束をやぶられては困る。
復学するつもりなのにゲームにうつつを抜かすな。

ゲームの課金こそがお金の有意義な使い方と主張する息子
休学の原因であるゲームに無駄金を使ってほしくない母、

何度も何度も話し合いを重ねた。

休学の先には復学がある。
今するべきことは？

納得はいってなかったとは思うが、
息子は勝手に課金しないことを再度約束した。

今度課金の約束を破ったら復学させない。
そう強く伝えた。

息子はしぶしぶ「わかった」と言ったけど、
その表情からは納得していないのが丸わかり。

信じたい。
でも、また裏切られるんじゃないかという不安もある。

これまでに何百回も約束を破られてきているのだから。

休学は復学に向けての準備期間。
それなのに、復学が近づくほど、心配事はむしろ増えていく。

このままで本当に大丈夫なんかな？
また留年してしまったら？
私ひとりで支えきれるんやろか？

不安は尽きない。
でも、立ち止まるわけにはいかない。

母と息子、もうひと踏ん張りだ。

まるる