第14話 新生活と別れ

息子のこと

3月末。いよいよこの日がやってきた。

ついに、息子と二人暮らしがスタートだ。

「服とか教科書とか大丈夫?」

「……あ!」

おい!!(怒)

先が思いやられる…

「頑張って。ちゃんとお母さんの言うこと聞かんなあかんで」
と父。息子は「はい」と一応返答。

新しい家は荷物が少なく、がらんとしている。
そして、前回と打って変わってめちゃくちゃ寒い。
もう心が折れそう。

それでも一日、二日と何事もなく過ぎ去った。
4月に入っても、まだまだ寒かった。

息子は復学に向けて少しずつ勉強したり、
新生活も整ってきて、順調だった。

突然の知らせ

新学期目前の木曜15時ごろ、両親から突然電話があった。

「今、大丈夫?」

母のいつもと違うトーンに身構えた。

「おばあちゃんが入院してはって。まだ詳細わからへんけど、一応喪服は準備しといて」

祖母に最後に会ったのは2月。
車椅子には乗っていたが、他人の悪口を大声で言うぐらい(良し悪しは別として笑)、とても元気だった。

母によると、夜に急に体調を崩し、朝病院で検査後そのまま入院したらしい。
両親は旅行中で、対応したのは叔母。

最低限の荷物をまとめ、息子と車に飛び乗った。
祖母の病院へ直接向かいたかったが、喪服は自宅。
仕方なく一度戻ることに。

その夜はほとんど眠れなかった。

間に合わなかったけれど

翌朝5時頃、父から電話。

おばあちゃんが急変したらしい。すぐ向かってほしいと言われた。

夫が有給を取ってくれて、3人で病院へ向かった。
空はまだ暗い。

なんとか間に合ってほしい。
あぁ、昨日会いに行けばよかった。

車であと1時間ほどのところで、また父から電話。

「8:30ぐらいに葬儀屋が迎えに来るから」

え??亡くなった??
父、途中経過すっ飛ばしてますやん。
ちょっとだけ泣いて、でもすぐ落ち着いた。

病院に着くと叔母がいた。
祖母は苦しそうな顔もなく、穏やかで、眠っているみたいだった。

なんとあっけない。
でもそのあっさりした最期が、かっこいい祖母らしかった。

笑顔で見送り

昼過ぎには両親、夕方には関東に住む弟も帰ってきた。
父は生前から段取りをしていたらしく、翌日には炉前読経で見送った。

火葬場で故人を囲んで読経してもらう。
不思議と心穏やかになれた。

外は桜が満開だった。

その夜は家族全員で食事。
祖母の思い出は面白いことばかりで、大笑い。
本当に楽しくて、良い夜だった。

翌日には納骨。
午前中に全て終わり、そのまま転居した家へ戻った。

新学期へ

帰宅した翌日はゆっくりでき、翌々日から新学期。

おばあちゃん、空気読んでくれてありがとう。
こんなこと言うのは変やけど、
完璧なタイミングで、かっこよすぎやん。

まるる

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