第3話 なんとなくの中学受験

息子のこと

🎓 なんとなくの中学受験

なんとなく中学受験をして合格しました!

──そんなハッピーエンドでは、決してない。


📄 通知表とテストのギャップ

息子は通知表こそ普通だったけど、
(でも小学校の通知表なんて、ほぼ全部「大変よくできました」だと思っていた。
息子の「よくできました」「がんばりましょう」混在の通知表は衝撃的だった。)

ただ、日々のテストは何にも勉強せずに毎回満点。
(通知表との温度差なに!?)

本人も「勉強は嫌いじゃない」とのことだったので、
小学校4年生でZ会の通信教育を始めてみた。
月々5,000円くらいで、自分で進めるタイプ。添削もあって、お得感もある。

それなりに進められていたので、5年生の途中からZ会の教室にも通うことに。


🏫 中学受験を意識し始める

──その時点では、中学受験なんて全く考えてなかった。

でも、塾の子たちはみんな中学受験を目指しているし、
(そりゃそうだ、そういう塾やもん)
なんとなく息子も「じゃあオレも」と受験コースに乗ることに。

ただ、私立中学に行くメリットが分からず、公立の中高一貫校を目指すことにした。

……この時、すでに小学6年生。準備するには、ちょっと遅すぎた。

💬 塾に通ってわかったこと

塾に通うようになってわかったこと。
授業では空気を読めず、好き勝手発言。
興味のない授業(文系科目)は全く聞いていない。
三者面談を通して、塾の先生からは色々と指導された。

塾の先生からは「異次元人」と言われた。
ニックネームつけてもらった、と嬉しそうに報告する息子。
ちょうどいい悪口で、うまいこと言うな~と感心する母。

別に私は賢い子ではなかったけど、
授業は静かにきちんと聞くものだし、
勝手に発言するなんてありえないと思っていたから、
息子の塾での授業態度を聞いてびっくりした。

小学校ではそういう注意を受けたことがなかったから
知らなかったのだ。


📚 初めての“現実”とのギャップ

夏ごろの保護者会で、ある塾生の答案用紙を見せてもらった。
衝撃的だった。

公立の中高一貫校は「適性検査」という試験科目がある。
思考力・表現力・問題解決能力が問われる。

息子の答案はほぼ白紙。
一瞬考えてわからなかったら放置。

思考力も表現力も問題解決能力も、残念ながら持ち合わせていなかった。
それを獲得するための努力もしなかった。

──夏の時点で、もう結果は見えていた。


📝 それでも受験は続く

やる気スイッチが入ることもなく、勉強スタイルも変わらないまま受験本番。
結果、あっさり不合格。

だいたい、公立の中高一貫校はめちゃくちゃ人気で、
簡単に入れるものではないのだ。
私の認識も甘かったと思う。

願書を出すときに塾の先生から、
「せっかく受験勉強したし、私立も受けてみたらどうですか?」
と言われていた。

でも、私立は考えてなかった。

「息子くんのような(ちょっと癖のある)子でも
私立だったら手厚くみてくれますよ」

その言葉に背中を押された。


🎓 私立中学、そして…次の道へ

塾で息子の弱点も見えてきたし、
このまま中学生になって大丈夫だろうかと不安もあった。
塾の先生たちは息子をよく理解してくれていて、
勧められた私立中学を受験することに。

公立中高一貫の勉強をしてきた子向けの入試で、
なんとか合格。

……が、入学前から息子が放ったひと言。

「高校受験する」

なんでやねん。内部進学でいいやないか。

ロクに勉強してなかったくせに(言い過ぎ?)
目指した中学に入れなかったのが悔しかったのかもしれない。
一応、彼なりに傷ついていたのかも。

でも、高校受験って。
私立中学からどこを受けるつもり?

……普通の高校は違う気がするし。

ん、高専向いてない!?

一瞬でひらめいた。まだ中学入学前。

塾の先生と話しているとき、私が何気なく言った。

「もう高校受験するって言ってるんですよ。
私は勝手に高専向いてるんじゃないかって思うんですけど」

「僕も、向いてると思いますよ」

──信頼できる塾の先生からのお墨付き。

息子はさておき、私の心は決まった。
あとはその気にさせるだけ。


まるる

👉次回 高専に入学するまで①

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