第2話 息子が理系になっていた
息子は1年遅れの現在、高専2年生。
「高専」っていうのは“工業高等専門学校”の略で、
高校+大学を合わせたような理系の学校。
専門科目が多く、卒業後は大学や大学院に進む人もいれば、
そのまま就職してエンジニアになる人もいます。
ちなみに就職率はほぼ100%。
“エンジニア養成所”みたいな世界です。
◆ 文系夫婦から生まれた理系男子
夫と私は、バリバリの文系。
(私は看護師だけど、数字が出てくると脳がフリーズするタイプ)
私も高校2年のとき、数学がヤバすぎて留年しかけた。
息子と違うのは、“未遂”で終わったってこと。
……いや、誇れることじゃないけど。
そんな文系DNA100%の我が家に、なぜか理系男子が爆誕。
息子は、
「理系しかできません」タイプ。
読書は好きだけど、物語文は「意味わからん」。
暗記?「は?無理。」
古典?「日本語で喋れ!」
(いや、まずお前が日本語で喋れ!)
◆ 理系脳を作ったのは“叔母の教育方針”
うちの息子の理系ルートは、たぶんここから。
私の叔母(元・小学校の先生)が、
「文系はあかん!これからは理系の時代や!」と。
息子が生まれた瞬間から理系教材を次々とプレゼントしてくれた。
- 絵本 → 科学漫画サバイバルシリーズ、ざんねんないきもの事典
- ぬいぐるみ → ブロック(レゴ&LaQ)
ありがたいけど、方向性がガチすぎる。
その刷り込みが見事に効いたようで、
息子の脳内はどんどん理系にチューニングされていった。
◆ プラレール時代の騒音と情熱
息子は電車も大好きで、
祖父母が会うたびにプラレールを買ってくれるもんだから、
家じゅう線路だらけ。
テレビを見ようにも、後ろで「ガタンゴトン」。
貨物列車(お気に入りのJR貨物)は10両編成。
リビングを走り抜けるたび、我が家の防音スキルが鍛えられた。
言葉が遅めだった息子の
1番得意だった言葉が「ジェイアーーールかもつ!!」。
……いや、他に喋ることないか?
◆ ガンプラとの運命的な出会い
保育園時代、実家に帰省した時、運命の出会いが待っていた。
私の弟が昔作って放置していた、ガンダムのプラモデル(ガンプラ)。
息子、目がキラーン✨
試しに買ってあげると、説明書を読みながら一人で組み立て始めた。
その集中力たるや、おやつを出しても気づかないレベル。
以来、帰省のたびに祖父母がガンプラを買い与える流れになり、
今では家中ガンダムだらけ。
天井まで届きそうなショーケース2つがぎっしり。
(地震がきたらモビルスーツ大戦勃発)
ちなみに私の弟(40歳目前)も未だに制作活動継続中。
そしてその息子もガンプラ沼に沈没。
遺伝、恐るべし。
◆ 虫と制作活動に明け暮れた小学生時代
小学生になると今度は虫に夢中。
春から秋まで毎日、虫取り網とカゴを持って公園へ。
(毎日は虫も迷惑やと思う)
帰ってきたらガンプラ。
寝るまで制作活動。
好きなことへの集中力と、一人遊びの才能はピカイチ。
一人っ子特有の“自分ワールド完結型”でもあった。
──ただし、それがのちに「裏目」に出るとは、
このとき誰も知らなかったのです。
理系の本・おもちゃ・プラモデル・虫に囲まれた少年の世界。
理系に仕上がっていきました。
まるる
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